上智新聞編集局員は9月18日、長野県の地方紙、信濃毎日新聞長野本社(長野市)を訪れ、地方メディアやデジタル事業などについて研修を受けた。今回の研修には新聞学科教授の佐藤卓己氏とゼミ生約10人も参加した。
自己紹介から始まり、会社の説明を受けた。信濃毎日新聞は国内の現存する一般紙では3番目に古く「信毎(しんまい)」の愛称で親しまれているという。社内を見学すると、松本サリン事件や日航機墜落事故といった歴史的事件の号外や、取材用の年季の入った機材が数多く展示されており、信毎の伝統を感じることができた。その後、局員は実際の編集局フロアに潜入。フロア中心のデスクに伝達事項がスムーズに伝わるように全体が同心円状にデザインされている配置に驚いた。
昼休憩の後、信毎のデジタル化の取り組みについて説明を受けた。弊局も新たにデジタル事業に取り組もうとしているため大変貴重な機会であった。中には説明だけでは足りない部分や、普段の活動について質問する局員もいた。現在信毎に勤務している新聞学科の卒業生3人との懇談も行った。記者を目指したきっかけや地方紙ならではのメリットなどに話を広げながら、現場のリアルを学んだ。
翌日は長野を観光。個人的には2度目となる善光寺を訪れた。善光寺といえばお戒壇巡りだ。地階の真っ暗な回廊を手探りで歩き、極楽の錠前に触ることができるかというものだ。しかし、局員の中にはただ真っ暗な道を歩くだけのアトラクションだと思っていた者がいたのだ。さらには回廊を巡っている最中にスマホの画面をつける馬鹿者もいた。このことについては弊局を代表してお詫び申し上げたい。
その後は上田城を訪れた。自然が豊かな公園だが、実際の火縄銃を構えてみるなど戦国時代の面影を感じられる体験もできた。真田神社では気色悪いかもしれないが、人が書いた絵馬を読んでいた。合格祈願やふざけたことを書いている絵馬もあるので面白い。
1泊2日という短い旅程だったが、弊局としては今後の活動に大いに生かせる内容だった。局員同士の仲もさらに深まったので、実りのある訪問であったと私は感じている。